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Webマガジン Vol.14 - Mar., 2015

テクニカルノート-接地のススメ

オーディオアナライザによる測定を行う場合に、測定系に存在する多数のデバイスを接地させる最も良い方法はどのようなものでしょうか?

  オーディオアナライザ等の測定機器、アクセサリ、DUT(devices under test:被測定物)を測定系に組み込む際、正確な測定結果を得るためには、確実な接地が欠かせません。スイッチ、アクセサリ、DUT、測定機器など、測定系に組み込まれているデバイス間の小さな接地電位差が信号経路に影響し、不要な干渉や信号線・シャーシ間の固有浮遊容量に起因するノイズの要因となります。このような問題を未然に防ぐために、オーディオプレシジョン社では、各デバイスのシャーシ接地端子とアナライザの接地端子を、できるだけ低インピーダンスのワイヤー線で直結することを推奨しています。この方法は、しばしばグランドボンディングやシャーシボンディングと呼ばれています。

スター接地


  スター接地

  多数のデバイス間で接地を行う場合、最も効果を得られる方法になります。測定系に存在する各デバイスを個別の接地ワイヤーでアナライザに接続します。

バス接地


  バス接地(禁止)

  バス接地(デイジーチェーン)はおやめください。この方法では複数のデバイスをグラウンドバスと呼ばれる低インピーダンスコンダクタで並列に接続しますが、チェーンの各レッグ部の抵抗により接地電位が一致せず、スター接地に比べて効果が得られません。

スター接地とバス接地のコンビネーション


  スター接地とバス接地のコンビネーション

  並列接続の長さが極端に短い場合はスター接地とバス接地を組み合わせることで、簡易な接続により良好な接地効果を得ることができます。

CAB-BONDキット

CAB-BONDキット

  オーディオプレシジョン社が用意するCAB-BONDキットでは、ひとつのデバイスとのスター接地、もしくは2つのデバイスとのスター/バス コンビネーション接地に必要なパーツが準備されています。デバイスの数が増える場合は、その数に応じてCAB-BONDキットの準備が必要です。キットには、1台もしくは2台のSWR-2755 スイッチャーとオーディオプレシジョン社のオーディオアナライザを接続するのに最適な52㎝長と11㎝長の2本の接地ケーブルが付属します。

接地ケーブルの製作方法

  接地ケーブルを自作することもできますが、その場合は、極めて低いインピーダンスであること、径の大きい銅線であること、ケーブル長ができるだけ短いこと、そして表面積の大きい低インピーダンスのYラグ端子で終端されていることが条件になります。ラグ端子がクリンプタイプの場合、適切なクランピングツールを使用して、安全で気密性の高い接続を確実なものにしてください。ラグ端子の片端は、大型のトラス(頭)ネジでスイッチャーに取り付けてください。

それ以外の接地方法

  SWR-2122やSWR-122のような古い型式のスイッチャーにはシャーシ上に接地ネジを取り付ける場所がありません。しかしながら、これらのスイッチャーは電源ラインを介して接地することができ、通常はこれで十分です。スイッチャーがラックマウントされている場合はラックを介して接地することもできます。接地経路全体がラックスクリュー下やラックマウントイヤー下のリムービングペイントによってより広い接地面積で確実に接触していることを確認してください。ラックを介した良好な接地が期待できない場合、スイッチャーに接地ネジを取り付ける穴を追加するなどして、追加で接地を施す必要があります。これに際しては、まずシャーシの反対側の接地ケーブルの先バラからノイズを測定します。接地箇所が増えると、逆にノイズの悪化を招くグラウンドループの原因となってしまうことがありますので注意が必要です。

 

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